子どもの習い事に月5万・月10万かかるって普通?お金と時間の向き合い方を解説

「気づいたら、土日が全部習い事で終わっていた。」
「習い事に毎月5万も10万もかかってるけど、これでいいのかな?」
これは、今まさに子育て中の親御さんが口にするリアルなつぶやきです。
とくに育児初心者のパパにとっては、子どもの未来のために「何かさせたほうがいいのでは」と思う反面、スケジュールや家計が圧迫されていく現実に戸惑いを感じる場面もあるのではないでしょうか。
- 習い事で土日が潰れてしまうのは普通?
- 習い事に月5万・月10万って高い?
- 習い事をしてる子としていない子の差は?
というよくある悩みに向き合いながら、無理なく上手に付き合うための解決策を考えていきます。
習い事で土日潰れる…家族の時間がなくなる悩み
週末は本来、家族でゆっくり過ごしたり、気分転換にお出かけしたり、平日にはなかなか取れない家族のかけがえのない時間を満喫するチャンスですよね。
ところが、子どもの習い事が増えてくると、その大切な土日が「子どもの予定優先」でどんどん埋まっていってしまいます。
送迎だけで1日が終わることも…
習い事に通うとなると、まず避けて通れないのが「送迎」です。とくに小さなお子さんの場合は、ひとりで通うことができないため、親が必ず付き添う必要があります。
たとえば、午前中にピアノ教室がある場合、自宅を出て、教室に到着し、レッスンが終わるのを待ってからまた帰宅する——それだけで半日が終わってしまうこともあります。
さらに午後から別の習い事が入っていれば、お昼を急いで食べて、すぐに次の場所へ移動。次第に「休む時間も遊ぶ時間もない」という週末が当たり前になってしまいます。
待機時間の悩みは意外と深い
子どもが習い事をしている間、親は基本的に「待機」です。教室のロビーや駐車場、カフェなどで1時間前後を過ごすことになりますが、これがまた悩ましいもの。
「結局、車の中でスマホを見てるだけで終わってしまった…」
「買い物するには中途半端な時間だし、家に帰るには遠すぎる……」
こんなふうに、有効活用できない空白の時間が毎週発生することに、モヤモヤを感じているパパ・ママも少なくありません。
兄弟がいると、さらに時間が取られる
もし兄弟姉妹がいて、それぞれに別の習い事をしている場合は、スケジュールの調整はさらに複雑になります。
たとえば、上の子が午前にピアノ、下の子が午後にサッカー……というように時間がずれていると、ほぼ1日中、親がどこかしらに付き添っている状態になります。こうなると家族全員でゆっくり出かける機会もどんどん減ってしまいます。
親子ともに「休めない週末」が積み重なると…
こうしてスケジュールがぎっしり詰まってくると、休日とはいえ、親も子どもも「常に次の予定に追われている」状態になりがちです。
最初は「楽しい!」「できるようになってきた!」と喜んでいた子どもも、疲れがたまってくると「行きたくない…」「今日は休みたい」と口にするようになる可能性があります。
親もまた「こんなに詰め込んで、逆にストレスになっていないかな」と不安を抱くことでしょう。
習い事に月5万・月10万って普通?…習い事に関するお金のリアル
「習い事に月に5万円って高すぎじゃない?」
「10万円なんて、うちにはとてもムリ…!」
そんなふうに思う方も多いかもしれません。でも、実際に子どもを複数の習い事に通わせているご家庭では、意外と月5万円以上というケースも珍しくないのが現実です。
習い事の費用はじわじわかかってくる
たとえば、以下のような定番の習い事の月謝を見てみましょう。
習い事 | 月額目安 | 月謝以外にかかる費用 | その他 |
ピアノ | 8,000〜15,000円 | 教材費・発表会・衣装費 | 個人レッスンの場合はさらに高額 |
スイミング | 7,000〜10,000円 | 水着、ゴーグル等 | ー |
英語(オンライン) | 5,000〜10,000円 | 教材費、通信費 | インターネット環境が必要 |
英語(教室) | 10,000円~ | 教材費 | ー |
プログラミング | 10,000〜20,000円 | 教材費、PC、通信費 | インターネット環境が必要 |
このように、1つ1つの月謝を見れば「まあこんなもんかな」と思えるかもしれません。しかし、これが2つ、3つと積み重なっていくと、あっという間に月5万円を超えてしまうことも。
さらに以下のような見えにくいコストも加わってくるため、実際の負担はそれ以上になるケースも多いのです。
- 教材費(楽譜、英語教材、パソコンソフトなど)
- 検定・発表会・大会の参加費
- 衣装や道具代(ピアノの発表会衣装、スイミングの水着、サッカーのユニフォームなど)
- 送迎にかかる交通費やガソリン代
- 親の付き添いによる時間コスト(仕事の調整や外食が増えるなど)
月5万円のラインは「やや多めだけど、実は珍しくない」

本ブログが実際に子どもを習い事に通わせているご家庭を対象に、子どもの習い事にかかる費用について調査したところ、次の結果が得られました。
- 10,000円~20,000円(33.2%)
- 5,000円~10,000円(32.2%)
約65%以上の家庭が5,000円~20,000円の範囲で習い事にお金をかけていることが分かりました。
最近では、教育熱心な家庭を中心に、月に5万円程度かけるご家庭はかなり増えています。ピアノと英会話、スイミングを組み合わせただけでも、このくらいの金額になってしまいます。
とくに都市部では、人気のある教室は月謝が高い傾向にあり、「月5万円でも足りない…」と感じる家庭もあるほどです。
月10万円を超える家庭も。そこには「明確な目的」がある
一方で、月10万円以上となると、かなり突出した金額になります。全体から見ればごく少数派ですが、決してありえない金額ではありません。
このレベルになると、例えば以下のようなパターンが考えられます。
- プロの音楽家やスポーツ選手を目指している
- 難関中学受験を見据えて学習塾+αの習い事に通っている
- 兄弟2人以上でそれぞれ習い事をしている
- 海外移住・留学などを視野に入れて英語教育に力を入れている
つまり、「とりあえずやらせてみよう」という軽い気持ちではなく、明確な目的や将来の目標があるご家庭が多い印象です。
もちろん、家庭の収入に余裕があれば問題ありませんが、そうでない場合は家計にかなりの圧迫感が生じます。
習い事にお金かけすぎ?…「そのお金もったいない」と感じる瞬間
習い事は、子どもの成長のためにと始めることが多いものですが、実際に通わせていると、「このままで本当にいいのかな?」と感じる瞬間が出てくることもあります。
決して珍しいことではなく、むしろ多くのパパやママが、一度はぶつかる壁です。
もったいないと感じるモヤモヤの正体
では、どんなときに「習い事にかけたお金がもったいなかったかも…」という気持ちが湧いてくるのでしょうか?代表的なパターンを見てみましょう。
子どもがあまりやる気を見せないとき
レッスンに行く前から「今日は行きたくない」とグズったり、レッスン中も集中できていない様子だったりすると、どうしても「この習い事、意味あるのかな?」という気持ちになってしまいますよね。
とくにパパの場合、「せっかく高いお金払ってるのに…」とコストパフォーマンスに敏感になる方も多い傾向があります。
数ヶ月通っても成長が見えにくいとき
毎週通っているのに「なんとなく停滞してる?」と感じることも。とくに成果が数字で見えにくい習い事(ピアノやダンスなど)は、上達を実感しにくく、「何が身についてるんだろう?」と不安になることがあります。
成長が見えない=無駄とは限りませんが、見えにくいと「このまま続けていいのか?」という疑問が浮かぶのも自然なことです。
親のほうが夢中になっているとき
- この子、絶対ピアノ向いてる!
- 将来は英語ペラペラにさせたい!
など、親の理想や夢が先行してしまうケースもあります。
もちろん親の期待は悪いことではありませんが、子ども本人がその気でないと、だんだんと習い事が親子ともにストレスに。そうなると、どれだけお金をかけても報われないような気持ちになってしまいます。
習い事のせいで旅行や外食を我慢しているとき
- 今月も習い事費用がかさんで、外食を控えた
- 夏休みの旅行、予算が足りなくて断念した
こうした日常の楽しみを犠牲にしている感覚があると、ふとした瞬間に「だったら習い事減らしたほうがよかったかも…」と感じてしまうものです。
家族みんなで過ごす時間や経験も、子どもの成長にはとても大切。習い事と天秤にかけたときに、後悔の気持ちが芽生えることもあるのです。
育児初心者ほど、やりすぎに注意?

子どものために何かさせなきゃ!
周りの子に遅れをとらせたくない!
とくに初めての子育てでは、こうした思いが強くなりがちです。
その結果、まだ子ども自身の興味や個性がはっきりしていないうちに、「とりあえず良さそうな習い事をさせる」ということになりやすいのです。
たとえば…
- 周囲のママ友から聞いた人気の教室に申し込んだ
- 将来に役立ちそうだから、と早めに通い始めた
- 運動も勉強も頑張ってほしいと、複数の習い事に通わせた
結果、子どもが楽しんでいなかったり、親が想像したような成果が出なかったりすると、「こんなにお金と時間をかけたのに…」と感じてしまいやすいのです。
習い事のメリットと、しないことのメリットの違い
習い事をしていると、さまざまなスキルや経験が身につきます。だからこそ、つい「何か習わせなきゃ」と焦ってしまう気持ちになるかもしれません。でも、実は習い事をしていないことにも、しっかりとした価値があるのです。
では、それぞれの良さを具体的に見てみましょう。
習い事をすることで得られるメリット
まずは、習い事をしている子どもたちが得られる経験や力です。
技術や知識が身につく
ピアノなら演奏技術、英会話なら語学力、スイミングなら泳力…といったように、専門的なスキルが着実に身についていきます。継続すればするほど、本人の自信にもつながります。
本番や大会で「成功体験」のチャンスが増える
発表会や試合といった緊張感のある場を経験できるのも、習い事ならでは。努力の成果が形になったときの達成感や、褒められる体験は、子どもの自己肯定感を大きく育ててくれます。
時間管理や目標設定のスキルが育つ
「火曜日は16時からピアノ」「来月は英検!」など、スケジュールに沿って行動する中で、時間の使い方や目標への意識が自然と身につくことも。これは将来にも役立つ“生きる力”のひとつです。
習い事をしていない子にもある、かけがえのない強み
一方で、今は何も習い事をしていない子どもにも、その時期ならではの大切な時間と育ちがあります。
自由な時間の中で「好きなこと」をとことん深められる
習い事に縛られないことで、自分の好きな遊びや興味に思いきり没頭できる時間が生まれます。例えば絵を描く、虫を観察する、ブロックで街を作るなど、子どもが自らやりたいと思うことに取り組む時間は、創造性や集中力を育てる貴重なチャンスです。
家族との時間・日常の会話が豊かになる
放課後に家でゆっくりおやつを食べながら学校の話をする、夕方に一緒に散歩に行く…。そんな何気ない時間が、子どもにとっては安心感や心の土台になります。習い事で忙しくなると、こうした時間が減ってしまうこともあるので、あえて余白を残すのも大切です。
創造性や探究心を自分のペースで伸ばせる
決められたカリキュラムのない自由な時間の中では、子ども自身の「なんで?」「やってみたい!」が原動力になります。これは、探究心をベースとした学ぶ力を育てる、非常に重要な体験です。
大切なのは「どちらがいいか」ではなく「その子に合っているか」
つい「習い事=良いこと」「何もしていない=ダメなこと」と考えてしまいがちですが、実はどちらにも良さがあります。そしてどちらも、子どもの成長にはつながるのです。
ポイントは、その子にとって意味がある時間の使い方かどうか。
- 楽しんで取り組んでいるなら、習い事は素晴らしい経験に
- 好きなことに没頭しているなら、習い事がなくても立派な学びに
周りのペースやトレンドに流されすぎず、子ども自身の気持ちと向き合って選ぶことが、いちばんの正解です。
習い事との上手な付き合い方は?…ほどよいバランスの保ち方
どんなに人気の習い事でも、続けられなければ意味がありません。習い事を「無理なく」「楽しく」続けるためには、子どもと家族のバランス感覚がとても大切です。
ここでは、習い事をうまく生活に取り入れるためのポイントを解説します。
「将来への投資」は大事。でもバランスも大切
- 子どもの可能性を広げてあげたい
- 小さいうちにいろいろな経験をさせたい
こうした思いは、親としてごく自然なものです。習い事を将来への投資と考えることも、決して悪いことではありません。
ただし、お金をかければかけるほど効果が出るとは限らないというのも、また現実です。
特に気をつけたいのは、以下のようなケースです。
- 子どもが興味を持っていない
- モチベーションが下がっている
- 費用のわりに成果が感じられない
- 習い事を優先するあまり、他の出費(旅行、レジャー、貯金など)を諦めている
このような状態が続くと、「本当にこのお金のかけ方でよかったのかな……」と後悔することにもなりかねません。
「なんとなく始めた習い事」が、のちの負担に…
よくあるのが、「とりあえずやらせてみた」習い事が、惰性で続いてしまうケースです。
- 辞めどきがわからない
- 一度始めたからもったいない気がして続けている
- 先生や他の保護者との関係でやめにくい
こういった理由で、実際には子どもが楽しんでいないのに、数千円〜1万円以上の月謝を毎月払い続けているご家庭も少なくありません。
「子どもが本当に楽しんでいるか?」を定期的にチェック
- 本当にこの子に合ってる?
- 続ける価値がある?
という視点で、定期的な見直しをしていくことがとても大切です。
子どもが小さいうちは、「楽しい!」という気持ちが継続のカギ。ときどき「最近どう? 楽しんでる?」と声をかけて、様子を観察したり、本人の気持ちを聞く習慣を持つと、変化に気づきやすくなります。
とくに初心者パパの場合は、「通ってるからOK」ではなく、「楽しそうにしているかどうか?」を目安にしてみましょう。
費用と時間が家族全体の負担になっていないか見直す
習い事は、本来「子どもの可能性を広げるための楽しい時間」であるはずです。ところが、
- 週末の予定が習い事で埋まってしまい、家族の自由時間が減っている
- 月謝が家計を圧迫し、旅行や外食などの楽しみが後回しになっている
といった負担を感じてしまうようになると、金銭的な負担だけでなく、気力も体力も削られていきます。こうした状態が続くと、子どもも親も疲れてしまい、「続けること」が目的になってしまうケースも。

本ブログでは、実際に子どもを習い事に通わせているご家庭を対象に独自のアンケートを実施。子どもの習い事を続けるうえで、保護者が感じている悩みについては
- 「費用が負担に感じる」(44.6%)
- 「送迎が大変」(36.1%)
と、金銭的な負担と時間的な負担の2つが大きな課題になっていることが分かりました。多くの家庭が「子どものためにできるだけ続けさせてあげたい」と思う一方で、費用の高さや送迎の負担がネックになり、習い事を途中でやめてしまうケースも少なくありません。
送迎・費用の負担を減らしたいなら…オンラインでの習い事がおすすめ!
とはいえ、「子どもに何か学ばせたいけど、送迎も費用も負担をふやしたくない…」というご家庭も多いのではないでしょうか。
そんな方にぴったりなのが、最近人気が高まっているオンラインでの習い事です。
オンラインならではのメリット
- 送迎の必要がない:自宅のパソコンやタブレットでOK。雨の日も移動不要
- 費用が比較的リーズナブル:対面よりも月謝が抑えられるサービスが多い
- 子どものペースに合わせて選べる:時間も内容も自由に調整しやすい
特に英会話やプログラミングなどは、オンラインとの相性が良く、初心者パパでも導入しやすいジャンルです。
オンライン「英会話」や「プログラミング」に興味がある方は、ぜひ以下の記事を参考にしてみてください!


習い事は手段。目的を見失わないで
習い事は、あくまで「子どもの成長をサポートするための手段」です。
家族の時間や家計に無理をしてまで詰め込むと、本来の目的を見失ってしまいがち。だからこそ、「この習い事は、今のうちの子にとって本当に必要?」と、定期的に立ち止まって見直してみることが大切です。
子どもにとっても、親にとっても、無理なく、楽しく続けられる形がベストです。「うちはうち」のスタイルで、家族みんなが笑顔で過ごせる選択をしていきましょう。