どうやって選ぶ?データと実体験から考えるパパのための習い事ガイド

IT技術の進化や社会のグローバル化により、これから子どもたちが生きていく未来はますます予測が難しくなっています。こうした背景により、単なる学力だけでなく、自ら考え行動する力、他者と協力する力、困難を乗り越える力などが求められています。

こうした力を育む手段のひとつとして、習い事が再評価されています。近年は、英会話やプログラミングのような将来に直結しやすいものから、スポーツやアートなど感性や身体性を育むものまで、習い事の種類も多様化。

では、そんな中で親はどうやってわが子に合った習い事を選べばよいのでしょうか?

本記事では、小学校で働き数多くの家庭の相談に乗ってきた筆者が、パパママがどのように習い事を選べばよいかを解説します。「習わせて良かった」と思えるような、子どもの未来に寄り添う習い事選び、いっしょに考えていきましょう。

習い事市場把握

人気の習い事ランキング

具体的に、どのような習い事が人気を集めているのでしょうか。ベネッセコーポレーションの調査によると、以下のような結果が示されています。

順位習い事割合
1位 水泳31%
2位 英会話などの語学21%
3位学校の予習・復習20%
4位ピアノ・電子オルガン12%
5位習字12%


特に「水泳」は、低学年から中学年までの子どもたちに高い人気を誇り、約3人に1人が通っています。また、男女別で見ると、男子の方が水泳に通う割合が高い傾向があります。

習い事にかかる平均費用

習い事を始める際、費用面も重要な検討事項となります。同ベネッセの調査によれば、有料の習い事をしている小学生の1か月あたりの平均費用は16,676円と報告されています。これは2021年6月の調査時の14,471円から増加しており、物価高の影響が考えられます。

これらの費用には、月謝のほかに、道具代や発表会の費用なども含まれる場合があります。習い事を考える際には、費用が家計の負担にならないように配慮することも大切です。

親の関わりと習い事の効果

習い事の効果を最大限に引き出すためには、親のサポートが欠かせません。特に、パパが積極的に関わることで、子どものモチベーションや継続率が向上するとの指摘もあります。

例えば、習い事の送迎をパパが担当することで、子どもとのコミュニケーションの機会が増え、信頼関係の構築につながるとされています。また、週末に一緒に練習を行ったり、発表会や試合に参加したりすることで、子どもの成長を直接感じることができ、親子双方にとって有益な時間となるでしょう。

さらに、前述のように親が習い事に関心を持ち、子どもの取り組みをサポートすることで、子ども自身のやる気や自己肯定感が高まるとの研究結果もあります。このように、親の関わり方次第で、習い事の効果は大きく変わる可能性があるのです。

以上のデータや実態から、子どもの習い事における親、特にパパの積極的な関与の重要性が浮き彫りになっています。次章では、具体的にパパがどのように習い事に関わるべきか、その方法やポイントについて詳しく探っていきます。

パパが習い事に関わる具体的なメリットについては、こちらで詳しく解説しています。

習い事の現状とリアル

習い事の選び方「データ×実体験で考える」

子どもの習い事を選ぶとき、「何を習わせるのがいいんだろう?」と迷う親は多いもの。習い事にはさまざまな種類があり、それぞれにメリットがあります。

「人気の習い事の特徴」「好きなことと実用性のバランス」「掛け合わせの可能性」など、データと実体験をもとに習い事の選び方を解説していきます。


注目の習い事の特徴をデータで比較

株式会社イー・ラーニング研究所の「2022-2023年:年末年始の習い事に関する意識調査」によると、親が子どもにさせたい習い事は5年連続で1位「英語」、2位「プログラミング」となっています。


その理由の約8割が「将来のため」、さらに「新しい習慣に対応するため」という意見です。

このように、特に近年は英会話とプログラミングの人気が急上昇しています。2020年から小学校でプログラミング教育が必修化され、保護者の関心も高まっているようです。

それでは、それぞれの習い事の特徴を詳しく見ていきましょう。


①英会話

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「将来、英語が話せたほうがいいのでは?」と考える親は多いのではないでしょうか。英語は世界共通語としての地位を確立しており、将来の選択肢を広げるうえで重要なスキルのひとつです。

「将来困らないように」と英語を習わせる親が多い背景

「英語はできたほうがいい」と考える親は多く、その理由として「自分が英語で苦労したから」という経験が挙げられます。学校での英語の授業についていけなかった、受験で苦労した、社会人になってから仕事で英語が必要になり、もっと勉強しておけばよかったと後悔した——こうした思いから、「子どもには同じ思いをさせたくない」と英語教育に前向きな家庭が多いのです。

株式会社カラダノートの『子どもの英語習得に関する意識調査』によると、英語をはじめるきっかけとして一番多く挙げられた理由は「子どもが将来困らないように(61.4%)」。次いで、母親自身が「自分が英語を話せない・苦手だから(40.4%)」「小学校で必修になったから(26.3%)」でした。

ゲシピ株式会社による「子どもの習い事と英語学習に関する調査」では、自分自身が英語が苦手で大人になってから後悔した経験がある親の2割以上がすでに子どもに英語を習わせているというデータもあり、「将来困らないように」という理由で早めに学習をスタートさせる傾向が強まっています。

英語を学ぶメリット

親自身に英語をもっと勉強しておけばよかったという後悔があると、子どもには同じ思いをさせまいと英語教育にはかなり前向きな傾向があります。

とはいえ、「英語を習わせたほうがいいのはわかるけれど、具体的にどう役立つのかがイメージしづらい」と感じている親も少なくありません。「英語が話せれば将来の選択肢が広がる」と言われても、それが「いつ」「どのように」子どもの人生に影響を与えるのかがはっきりすれば、もっと前向きに取り組めるはずです。

例えば、

  • 小学校の英語授業で自信が持てる → 早めに英語に慣れておくことで、学校での学びがスムーズになる
  • 受験で有利になる → 英検やTOEFLなどの資格を持っていると、入試での選択肢が広がる
  • 海外旅行で実際に使える → 親子で旅行に行ったときに、現地で簡単な会話ができるだけで楽しさが増す
  • 将来の仕事につながる → グローバル企業やIT業界など、英語が使えることで就職やキャリアアップのチャンスが広がる


このように、具体的な場面をイメージできると、「ただなんとなく習わせる」のではなく、「この力をつけるために学ぶ」という目的が明確になります。パパやママがそのメリットを理解することで、英語学習をより効果的にサポートできるようになるでしょう。

リスニング力が育つ

英語学習は、特に幼少期から始めるとリスニング力の向上に効果的です。小さいころから英語の音に親しんでおくと、発音やイントネーションを自然に吸収しやすくなります。もちろん、スピーキング力も同時に育ちやすく、英語でのコミュニケーションに自信を持てるようになります。

将来の進学・就職に有利

大学受験では英語の比重が高く、英検やTOEFLのスコアが入試の評価に組み込まれるケースも増えています。また、海外留学やグローバル企業への就職を考えたとき、英語力は大きな武器になります。

外国人とのコミュニケーションに抵抗がなくなる

英会話に慣れていると、外国人と話すことに対する心理的ハードルが下がります。異文化への理解も深まり、世界中の人々とつながる力を育むことができます。

「うちの子はアニメが好きなので、英語の動画を一緒に見ながら勉強しています。楽しみながら英会話が身についています!もう少し大きくなったら、本格的に英会話教室に通わせて、英語に親しんでほしいと思っています。」(30代ママ)

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英語力で年収が変わる? 

ヒューマングローバルタレント株式会社の調査によると、英語ができることで、年収に大きな差が生まれることがわかっています。例えば、英語力が高い50代男性は平均年収の1.4倍(+261万円)、50代女性に至っては1.9倍(+301万円)というデータもあります。

特に金融業界では英語力による年収差が1.4倍(+208万円)となり、カスタマーサービス職でも1.4倍(+115万円)の差が生まれています。

また、企業側のニーズも高まっています。外資系企業や日系グローバル企業では、英語ができる人材を求めるスカウトが前年比15%増加(+3,310人)、特に女性へのスカウト率は前年比20%増(+1,920人)と伸びています。つまり、英語ができることが市場価値を大きく高め、キャリアの可能性を広げる重要なスキルになっているのです。

このように、英語力がキャリア形成における強力な差別化要素であることが、改めて浮き彫りになっています。受験や就職に有利なだけでなく、将来的に収入や選択肢の広がりにも直結するため、子どもへの英語教育は、単なる学びではなく「未来への投資」として考えられるのです。

英語を学ぶことで広がる未来

こうしたデータを見ると「英語ができないと将来困る」と思うパパママも多いでしょう。しかしここは少し見方を変え、「英語ができるともっと楽しい」という視点で考えてみましょう。

確かに、受験や就職で英語力があると有利なのは事実です。英検やTOEFLのスコアがあれば、進学の選択肢が広がりますし、グローバル企業や外資系の仕事にも挑戦しやすくなります。さらに、英語が使える人は高収入を得やすいというデータもあります。実用的な面だけを見ても、英語を学ぶことは大きなメリットがあります。

しかし、それ以上に大きな魅力は、「生きる世界が広がる」ことです。

  • 好きな映画や本を原語で楽しめる → 吹き替えや翻訳を待たずに、リアルな表現をそのまま味わえる
  • 海外の人と直接コミュニケーションがとれる → 旅行先で現地の人と話せると、旅の楽しさが格段にアップ
  • 海外留学やインターンのチャンスが広がる → 「やってみたい!」と思ったときに、言葉の壁がないと挑戦しやすい
  • 将来の夢の選択肢が増える → 日本国内だけでなく、世界を舞台に仕事をする道も開ける

英語を学ぶことは、単なる勉強ではなく、「未来の可能性を広げる鍵」になるのです。今の時代、ネットを使えば海外の情報や人々とすぐにつながれるからこそ、英語ができるだけで人生の選択肢が一気に増えます。

だからこそ、英語学習への投資は惜しくない。教育環境や社会で有利に働くという実用面と、子どもの夢が広がるワクワク感、まさに一石二鳥の学びなのです。

英会話スクールの選び方(オンラインor対面)については、こちらで詳しく解説しています。

プログラミング

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近年、注目度が高まっているのがプログラミング教室です。小学校でのプログラミング教育必修化を受け、親の関心も高まっています。ただコードを書くスキルだけでなく、将来に役立つさまざまな力が身につくのが魅力です。


受験市場の拡大

これまでプログラミング教育は「習い事」としての側面が強かったのですが、2025年度の大学入学共通テストに「情報」が追加されることで、学習塾や予備校でも情報教育の導入が加速しつつあり、受験対策としての需要が急成長すると予想されています。すでに大手予備校やプログラミングスクールでは、模試や対策イベントが実施されており、今後さらに拡大が見込まれます。

プログラミング・情報教育の価値が広がる

そうした状況を踏まえ、ITスキルを持つ高度IT人材の高収入事例が増加しており、その影響でプログラミング教育の重要性が各家庭に浸透しています。需要が高まり、受講者数が増加すると考えられます。

女児の参加率が上昇

現在、プログラミング教室の生徒は男児が多い傾向にあります。オリコン株式会社の調査によると、プログラミング教室で学ぶ子は「男の子」が75.9%、「女の子」は24.1%という結果が出ています。

しかし、受験対策としての需要増や、IT業界のリモートワーク・復職のしやすさから、女性にとっても魅力的なキャリア選択肢となりつつあります。そのため、今後は女児の参加率が高まると予想されます。

プログラミングを学ぶメリット

論理的思考が鍛えられる

プログラミングは、物事を順序立てて考え、問題を解決する力を育みます。「この条件ではどう動くのか?」と試行錯誤を繰り返すことで、論理的思考や数学的思考が向上します。

ゲームやアプリ開発ができる

「学ぶ」だけでなく、「自分で作る」楽しさを味わえるのもプログラミングの魅力です。ゲームやアプリ開発を通じて、創造力を発揮しながら学べるため、子どもにとっても夢中になりやすい分野です。

将来の職業に直結

IT業界は今後も成長が期待される分野であり、プログラミングスキルはさまざまな職業に直結します。エンジニアやデータサイエンティストなど、将来のキャリアの選択肢を広げるうえでも有利です。

「ゲームが好きな息子がプログラミングを始めたら、『自分でもゲームを作りたい!』と夢中に。先輩たちに教えてもらいながら、次々にゲーム作りにチャレンジしています。やらされる習い事ではなく、自発的に学ぶようになりました!」(40代ママ)

習い事の決め方

子どもの習い事を決めるとき、夫婦で意見が分かれることは珍しくありません。ママとパパでは、習い事に対する価値観や優先順位が違うことが多いため、話し合いがスムーズに進まないこともあります。

例えば、ママは「将来役立つかどうか」「学力向上につながるか」を重視しがちですが、パパは「子どもが興味を持つこと」「楽しんで続けられるか」を優先しやすい傾向があります。こうした違いを理解した上で、どのように習い事の方針を決めればよいのか、具体的なポイントを紹介します。


「ママとの相談ポイント」習い事の方針を決めるコツ

まず、なぜ夫婦で意見が分かれるのかを整理してみましょう。

よくある夫婦の違いの例

・「英会話を習わせたい。将来の受験や仕事に役立つから。」

・「水泳は絶対やったほうがいい。体育の授業で困らないように。」

ママ(実用性や教育面を重視)
ママ(実用性や教育面を重視)

・「子どもが好きなことをやらせたい。夢中になれるほうがいい。」

・「プログラミングとかおもしろそう。遊び感覚で学べるならいいんじゃない?」

パパ(子どもの興味を重視)
パパ(子どもの興味を重視)

どちらの意見も間違いではありません。ただ、考え方の違いを理解せずに「ママは考えすぎ」「パパは適当」と否定し合うと、話し合いがこじれてしまいます。大切なのは、習い事の目的を明確にすることです。


話し合いのポイント①:習い事の目的を明確にする

「なぜその習い事をさせたいのか?」を夫婦で話し合うことが大切です。

例えば、同じ「英会話を習わせたい」でも、目的によって選び方が変わります。

  • 学力向上のため→受験対策を視野に入れた英語塾
  • 外国人と話せるようになってほしい→会話中心の英会話スクール
  • 英語を楽しく学んでほしい→オンライン英会話や海外アニメ視聴の活用もあり

目的がはっきりすると、選択肢を絞りやすくなり、「このスクールがいい」「いや、こっちがいい」と無駄に意見が対立するのを防げます。

また、目的を共有することで、ママとパパが納得感を持って習い事を決められるというメリットもあります。


話し合いのポイント②:費用・送迎・家庭でのフォローを決める

習い事を始めると、レッスン料以外にも、送迎や家庭でのフォローが発生します。パパとママのどちらがどの負担を引き受けるのか、事前に決めておくと後々のトラブルを防げます。

夫婦で話し合うべきポイントの例

  • 費用負担:「月謝はいくらまでなら出せる?」
  • 送迎の分担:「平日はママ、週末の試合や発表会はパパ?」
  • 家庭でのフォロー:「週末にパパが復習に付き合う?」

例えば、プログラミング教室に通わせる場合、「月謝が高いからオンライン教材も検討しよう」「週末はパパと一緒にコードを書いてみる時間を作る」など、家庭での役割分担を決めることで、習い事の効果を最大限に引き出すことができます。


実際の家庭のエピソード

エピソード①「英会話を習わせるかで意見が分かれたが、無料体験を一緒に受けて決めた」

「私は『英会話は早く始めるべき』と言い、パパは『本人が興味を持ってからでいい』と意見が分かれました。でも、無料体験を親子で受けてみたら、子どもが『やりたい!』と言ったので納得。実際にやってみることで、夫婦ともに前向きに決められました。」(30代ママ)

無料体験を活用すると、夫婦の意見をすり合わせやすい!


エピソード②「習い事の時間が家族の時間を圧迫しすぎないよう、折り合いをつけた」

「子どもが習い事を3つやりたいと言い、私は『学びのチャンスだからやらせたい』、妻は『週末は家族の時間も大事』と意見が分かれました。結果として、土日は家族で過ごすため、平日の習い事を2つに絞ることに。バランスを考えたことで、親も無理なくサポートできています。」(30代パパ)

習い事の数や時間は、家族全体の生活リズムも考慮しよう!


「夫婦で話し合うポイントを押さえて、納得のいく習い事選びを」

習い事を決める際、パパとママで意見が分かれることはよくあります。しかし、感情的に対立するのではなく、目的を明確にし、費用や送迎、家庭でのフォローについて具体的に話し合うことで、納得のいく決定ができるはずです。

「好きなことor実用的なこと」どちらを優先?

習い事を選ぶ際、親として悩むのが「好きなことをやらせるか」「実用性を重視するか」です。

「好きなこと」を優先すると?

  • モチベーションが高く、長続きしやすい
  • 子どもが自主的に取り組む

例えば、
アニメ好き→英会話で海外アニメを字幕なしで見る
ゲーム好き→プログラミングでオリジナルゲームを作る

興味のあることなら、「やらされる勉強」ではなく「自分がやりたい学び」になるので、自然と続けられるのが最大のメリットです。

「実用的なこと」を優先すると?

  • 将来の役に立つスキルが身につく
  • 進学や就職で有利になる

例えば、
英会話→受験・海外留学・仕事で役立つ
プログラミング→ITスキルが身につく

実用性を優先すると、「将来役立つ習い事ができた」と親は安心しやすいですが、子どもの興味がないと続けにくいこともあります。

英会話+好きなアニメ、プログラミング+ゲーム作りなど、掛け合わせも可能!

「好きなこと」×「実用的なこと」を掛け合わせると、子どもも楽しく続けやすくなります。

  • 英会話×アニメ→海外のアニメを字幕なしで楽しむ
  • プログラミング×ゲーム→自分でゲームを作って遊ぶ
  • スポーツ×外国文化→海外のサッカーチームを応援しながら英語を学ぶ

このように、子どもの興味を活かしつつ、実用的なスキルも身につける方法を考えるのもおすすめです。

これからの時代に必要なスキルと習い事の選び方

子どもの習い事を選ぶとき、親として気になるのは「これからの時代に役立つスキルが身につくかどうか」です。

「英語はAI翻訳で不要になる?」「プログラミングは本当に必要?」など、将来の変化を考えながら、どんな習い事を選ぶべきかを見ていきましょう。

今後必要になるスキルとは?

社会の変化により、必要なスキルも変わっていきます。

ここでは、今後の時代に求められる主要なスキルを解説します。


①英語はAI翻訳で不要?→でも実際は「話せる人が有利」

近年、AI翻訳ツールが進化し、スマホでも簡単に翻訳できる時代になりました。

「じゃあ、子どもが英語を話せなくても大丈夫なのでは?」と思うかもしれませんが、実際には「英語を話せる人は依然として有利」です。

  • 仕事で求められる(外資系企業・国際的なプロジェクト)
  • AI翻訳では対応できない場面がある(会話のニュアンス・交渉など)
  • 留学や海外旅行で便利(現地の人と直接話せる)

習い事としての英会話のメリットは、小さいうちから学ぶとリスニング力が身につくことです。抵抗感なくはじめることができるので、学校の勉強もスムーズに進むでしょう。また、オンライン英会話なら低コストで手軽に始められます。もし、アニメやゲームが好きなお子さんなら、英語のアニメやゲームをきっかけに英語に親しむ方法もあります。

英会話スクールの選び方(オンラインor対面)については、こちらで詳しく解説しています。


②プログラミングは難しそう?→でも「考える力」がつく

「プログラミングって難しそう」「エンジニアにならないなら必要ないのでは?」と思う人もいるかもしれません。

しかし、プログラミングは単に「コードを書くスキル」ではなく、「論理的思考力・問題解決力」を鍛えるのに役立ちます。

  • 論理的思考力→問題を分解し、解決する力
  • 創造力→自分でゲームやアプリを作れる
  • 将来の職業につながる→ITエンジニア・データ分析など

プログラミング教室の選び方は人それぞれですが、ゲーム作りに興味があるならScratchがおすすめです。ゲームが好きなお子さんならハードルも低いでしょう。さらに本格的に学びたいならPython・JavaScriptがおすすめです。近年では、ロボットプログラミングも人気があります。

親がレールを敷いても、その通りにはいかないのが子育て

ただ、子どもに「これを習わせたら将来役に立つはず!」と親が思っても、必ずしもその道を進むわけではないのが子育ての難しさです。

例えば、小さい頃から英会話を習わせたのに、思春期になったら全く興味を持たなくなったり、サッカーを始めたものの、試合よりプログラミングゲームが楽しくなってしまったりすることもあります。

だからこそ、親の役目はレールを敷くことではなく、子どもが自分らしい人生を切り開くための選択肢や環境を整えることです。例えば、

  • ピアノ→コンクールを目指すだけでなく、自宅で楽しめるような環境もつくる
  • スポーツ→プロを目指すだけでなく、健康や体力づくりとして続けられる道も考える

このようにさまざまな可能性を用意してあげることが大切になります。

とはいえ、習い事には時間とお金を投資するため、「どんな効果があるのか」という目標をある程度持っておくのも重要です。

  • プログラミング:将来エンジニアにならなくても、論理的思考力が鍛えられる
  • 英会話:完璧に話せなくても、海外旅行や受験で役立つ

こうした形で、続けることで得られるメリットを明確にしておくと、親としても納得感を持ってサポートできます。

子どもの興味や得意なことは成長とともに変わります。その時々の状況に応じて習い事の方向性を見直しながら、親は「この道を進め!」ではなく、「どんな道でも進めるように準備しておく」という姿勢で向き合うのが大切です。

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