習い事にはどんな負担がある？保護者に負担の少ないおすすめの習い事

共働き家庭にとって、子どもの習い事選びは悩みの種。「送り迎えの時間が取れない」「費用を抑えながらも良い経験をさせたい」「できれば自宅で学べる方法を知りたい」——そんな思いを抱えるご家庭も多いのではないでしょうか。

本記事では、小学校で働き数多くの家庭の相談に乗ってきた筆者が、親の負担を減らしつつ、子どもが楽しく学べるコスパの良い習い事の選び方をご紹介します。自宅でできる習い事や送迎不要の選択肢も含め、無理なく続けられる方法を探っていきましょう！

習い事にはどのような負担がある？

習い事の費用相場と負担感

習い事の費用は、種類や地域によって異なりますが、週一回通った場合のおおよその相場は以下の通りです。

文化系習い事

スポーツ系習い事

子どもが野球をはじめて週末はかかりきりに…
子どもの希望で地域の野球チームに入団。子どもは楽しそうですが、練習の見守り、会場までの送迎、飲料の準備など負担が予想以上に多かったです。子どものために頑張っていますが、試合のある夏場の週末は5時半起き。丸一日つぶれてしまうので、プライベートの時間がぐっと減ってしまいました。（30代ママ）

親の負担の少ないおすすめの習い事は？

低価格でできるコスパの良い習い事

自治体の講座を活用

公民館や地域のスポーツセンターで各自治体が子ども向けの講座や教室を開いています。民間の習い事に比べると、一回数百円～千円程度と比較的低コストで参加することができます。

地域のサークル・クラブを探す

営利目的でない地域のサークルやクラブなどの団体に加入するのも一つの手です。同じ趣味や目的を持った人たちが集まり、自由な雰囲気で活動しているので、費用が抑えられることが多いです。公民館や児童館などでもさまざまな体験を用意しているところがありますので、調べてみるとよいでしょう。

無料体験を活用

多くの習い事では、無料の体験レッスンや見学を行っています。複数の教室を見たり、習い事を試したりしてから決めることで、無駄な出費を抑えることができます。

自治体の講座でバスケットボールにハマった！
自治体が行っているスポーツ教室で、マンガを読んで興味のあったバスケットボールを体験。見事にハマり、週一回通いながら「中学生になったらバスケ部に入りたい」といっています。スポーツに関心を持つ良いきっかけづくりになりました。（40代パパ）

親の送迎・付き添い不要の習い事

送迎や付き添いが不要な習い事は、忙しい親にとって大きなメリットです。たとえば、英会話、プログラミング、アート、そろばんなどはオンラインで習える教室が増えてきています。自宅で親が見守りながら、リラックスした雰囲気で習い事ができます。

また、個人レッスンをしている教室では、家庭教師のように講師が自宅に来て教えてくれるスタイルのところもあります。自宅にピアノやパソコンがあれば、マンツーマンでじっくり習うことができます。

近年増えつつあるのは、スクールバス付きの習い事です。スイミングスクール、学習塾などが園や学校から直接教室まで送ってくれるので、送迎の必要がありません。

オンライン英会話を始めて、英語の動画も見るように！
はじめは幼児向け英会話教室に通わせていましたが、下の子が生まれ同伴が難しくなり、オンライン英会話に思い切って切り替え。すると自宅でのリラックスした雰囲気がよかったのか、みるみる英語を話せるようになり、今では英語の動画も楽しめるように。マンツーマンの環境が合っていたようです。（30代パパ）

教室に通わなくても自宅でできること

いきなり教室に通わせるのは負担が大きいという人は、まず無料のアプリや動画サイトなどを活用して、子どもの興味関心を引き出すことをおすすめします。ある程度の経験や知識がついてから、有料の習い事に発展させるのもよいでしょう。

• ピアノ：電子ピアノやキーボードを用意すれば、YouTubeやアプリで独学も可能。
• 英会話：オンライン英会話アプリやSNSなどを活用。
• プログラミング：Scratchやロボット教材を使い、親子で楽しみながら学習。
• アート：YouTubeのチュートリアルやオンラインレッスンで学べる。

「有料で体系的に学ぶ」 or「無料・格安で学ぶ」

「無料・格安で学ぶ」メリット

一方で、 無料や低コストでも十分に学べる習い事もあります。特に 「楽しく学ぶ」ことが目的の場合や、 趣味の延長で始める習い事では、無料や格安の選択肢も有効です。

無料・格安学習が向いているポイント

• 基礎レベルまでなら十分に学べるもの
• まず興味があるかどうか試してみたいもの
• 趣味として楽しく続けることが目的のもの

「有料で体系的に学ぶ」メリット

有料のスクールやレッスンでは、 専門の講師が段階的に指導してくれるため、 短期間で確実にスキルを伸ばしやすいのが特徴です。また、 目標設定が明確であることが多く、子どもの成長を実感しやすいのもメリットです。

有料学習が向いているポイント

• 専門的な指導が必要なもの（誤った方法で学ぶと逆効果になるもの）
• 到達レベルを高くしたい場合（英語なら「日常会話レベル」ではなく「英検準1級レベル」など）

習い事のパフォーマンスをさらにアップさせるには

習い事をするときにコストや負担について考える人は多いですが、そのパフォーマンスまで考えている人は少ないです。習い事をさせる際には、長期的なメリットについても考えましょう。

長く続けることで役立つ力が育つ

習い事は、基本的に長く続けることで役立つ力が育ちます。特に英会話は、将来的な実用性が高い習い事です。海外でも活躍できる可能性が増えるなど、大きなメリットがあります。

もうひとつ、長く続けることは学習や練習の習慣化につながります。たとえばプログラミングは論理的思考力の向上が見込まれ、プログラミング以外の数学や英語などの学習効果も期待できます。

スポーツ系の習い事は、練習が習慣化することで体力が増加します。仲間と協力することで協調性・忍耐力が養われ、コミュニケーション能力の向上にもつながるでしょう。

日常の学びや別の習い事と組み合わせる

習い事の効果を最大限にするには、 「単体で学ぶ」のではなく、日常の学びや別の習い事と組み合わせるのがポイントです。異なる分野のスキルを掛け合わせることで、相乗効果が生まれ、学びがより深まります。

① 英会話 × 海外アニメ・YouTube視聴

• 週1回のオンライン英会話 + 日常的に英語の動画を視聴
• 日本語字幕→英語字幕→字幕なしの順に視聴する

習った単語やフレーズを動画で耳にする機会が増え、定着しやすくなる方法です。ネイティブの発音やスピードに慣れることで、リスニングの力がつきます。 子どもも「知ってる言葉が出てきた！」という発見が増え、英語学習のモチベーションアップにもつながるでしょう。

② プログラミング × 数学（算数）

• Scratch（スクラッチ）やPythonでのゲーム作成 + 学校の数学
• 座標、角度、分数などをプログラム内で活用する

ゲーム作製は、数学の概念が必要です。ゲーム作りを通じて楽しく理解するとともに、ロジック思考が鍛えられ、数学の文章問題が得意になります。数学が苦手な子でも、「ゲーム作り」を通して興味を持てるようになるでしょう。

ゲーム好きな子どもにプログラミングを習わせました。すると、ゲーム作りを通して座標や関数を自然に理解できるようになり、数学のテストの点数がぐっと上がりました。苦手だった英語もコードを書くために自主的に覚えるように。こうした影響はプログラミングのおかげだと思います。（40代パパ）

「続けやすさ」を考えた習い事選びを

✔ 習い事は金銭的・時間的負担がある
✔ 親の負担が少なくコスパの良い習い事もある
✔ まずは手軽に始め、のちに有料の習い事へ移行する方法もある

習い事を選ぶ際には「無理なく続けられるか」も重要なポイントです。どんなに魅力的な習い事でも、金銭的・時間的に親の負担が大きすぎると長続きしません。そこで、 「続けやすさ」もパフォーマンスの一部と考えることが大切です。送迎不要の選択肢や低コストの学びを上手に活用しながら、 無理なく長く続けられる習い事を選んでみましょう！

mizuno

Webライター/主婦・育児歴10年

学校で長く働いていますが、自身も家事・育児には失敗の連続。それからは完璧を目指すものではなく「家族と一緒に楽しむもの」と思うように。うまくいかないことがあっても、それすら笑い話にできるくらいの気持ちで、子どもと一緒に成長していきましょう！